2009/09/14

サッカー日本代表が進歩しない2つの理由

岡田監督や日本代表チームの評価ではなく、飽くまでシステムの話として:

格上のガーナに劇的に勝利したという事実はサッカーファンにとってうれしい。しかし、日本代表チームがワールドカップに向け進歩しているようには(傍から見る限りは)見えない。何故か?

岡田監督がどのような戦略を描きどのようなチーム(システム)づくりをしようとしているのかということを明確にしないままに指導しているから、「全員攻撃・全員守備・ハイプレス」はわかりやすくても中身は「がんばれ、走れ、最後は根性」といっているのと変わりはない。結局は選手任せ・選手頼み(パーツ)である。調子のいい選手を選ぶ・目一杯がんばらせる。

オシムやトルシエとの違いはその点にある。オシムは日本人の特性を活かして勝つためのチームのあり方を描いた上でそれに沿って指導をしていた。選手選択や指導にもぶれがない。トルシエも同様に戦略と指導方法は一貫していた。彼らは意図したチームづくりをするために意図した練習を繰り返していた。

岡田監督のやり方(指導)にはそうした戦略性・意図がない。目標はベスト4、岡田監督の心の中は「飽くまで努力目標、やってやれなくはないでしょう」「よもやということも・・・」というぐらいにしか考えていない。低い目標を掲げて達成できないより高い目標を掲げてメンバーを鼓舞した方がいい、ファンも期待感を持つ、達成できない時の言い訳にも都合がいいと思っている。その点では論理的でスマート、監督というより能吏。試合後の「まだ9ヶ月ありますからそれまでに修正します」は能吏のコメント。

もう一つの理由は選手が代表に選ばれることを目的にしていること、多くの選手が選ばれ国際試合に出ればそれでいいと考えており、そのための守り(エゴ)に入っている。すべての選手がそうだとは言えないが大半の選手は岡田監督の下でとにかく我慢しながらプレー(演技)している。つまり、楽しみながらプレーできていないから本当のパワーが発揮されない。勝った試合の後でも何故か選手の間に達成感・爽快感がない。

システムの定義がわかっていないと戦略の本質もわからない。ちょっとしたことを理解しているか、していないかの差。考え方を変えればやり方が変わる、やり方(活動)が選手も変わる、選手の考え方が変われば結果(成果)も変わる。目先の勝ち負けに一喜一憂していてはまともなチーム(システム)づくりはできない。楽しくプレーなければ成長はしない。

 ・監督を選択するシステム:サッカー協会      → システム修復可能
 ・岡田監督:                   → システム自己修復機能欠落
 ・岡田監督に指導される日本代表チーム       → システム修復不能



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