2009/11/07

経営者の倫理観

10月21日時事通信の記事より抜粋

高速水着素材メーカー「山本化学工業」のゴム素材「バイオラバー」を使った製品を、「がん細胞を抑制する」などとうたって販売したとして、医薬品販売会社の京都駅前店店長らが薬事法違反容疑で逮捕された事件で、同店が開催した説明会で製品の説明をした2人が所属するゴム製品販売会社の代表取締役を、山本化学の山本富造社長が務めていることが21日、分かった。

*****ビジネス倫理のケースとしての二つ問題*****
①効能を確証するデータがないのに「癌細胞を抑制する」と偽った宣伝文句を使ってはいけない、
サプリメント(栄養補助剤)の販売などでもよく問題になる。サプリメントは薬ではないので効能をうたってはいけないが宣伝文句として微妙なものが多い。こうしたコピー、患者の証言、医者のお墨付き、それらしいデータ・・・はインチキくさいとわかっていても購入してしまう。

①バイオラバーはかなり高額である。
当たり前のように行われている商行為、100円の価値しかないネクタイを10000円で販売しても喜んで購入する客はたくさんいる。高額ほど高級(ブランド)かと思う、高いから効くだろうと思う、人は積極的に騙される。確かに高額な値つけで成功した会社もたくさんある。バイオラバーもかなり高額、買いたいと思う人には安いかもしれないが。

ビジネス倫理観の問題としてこの微妙な境を論じるのは難しい。法外な価格でも喜んで買う人がいれば高額でもOKか? 適性な価格とは? 適性なコピーとは?

本質的な問題は経営者の思考の仕方にある。経営者が考え意思決定した結果が行動に繋がっている。目先の儲けを考えすぎるとこうした非倫理的ビジネス行為に走るようになる。ビジネスは何でもありというエゴ発想が優先すると長期的には成功しない。この経営者が「別に悪いことをしたわけでもない、他にも同じような行為をしている会社はたくさんある」ともし高を括っているとしたら、組織の成長・存続は難しい、組織はシステム、人間もシステム、誤動作し始めると同じ過ちを繰り返す。創造的な会社であっても経営者の考え方(OS)が誤動作しては存続は難しい。

センスのない低俗なCMだが知名度をあげるには・・・・

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